ゆっくりしていきんちゃい
これは本当に最近の話。
俺は毎朝電車で通っている。
電車で通勤や通学をしている方はご存知だろうが、
電車に同じ時間で同じ車両に乗るようになると、
だいたい同じ顔ぶれと一緒になる。
中には面白い人や癖のある人がいたり、
もちろん女子高生や女子大生もいるし、
あとその日だけ乗ってくる人もいたりと人間観察が好きな俺は毎朝けっこう楽しんでた。
この朝の時間帯は乗る電車に乗客は少なく座席もかなり開いてて、
一番気に入っている席に毎朝座っていた。
座席はドアからすぐ左手の対面式の二人席。
いつものように俺はJackJohnson聴きながら窓の外をみたり人間観察したりしてた。
そのうちいつものようにの次の駅に止まった。
人が流れるように乗り込んで来る。
発車の合図が鳴ってドアが閉まりかけた瞬間、
一人の女の人が乗り込んできた。
スーツを着ているのでOLだろう。
はぁはぁと息を切らしたままその人は空いてる席を探していた。
とっさに俺は隣に置いていたカバンをどけた。
それをみたその人は微笑みながら
『ありがとうございます。』
と言って俺の隣に座った。
今日初めてみた女の人だった。
色が白く、髪は長く少しだけ茶色が入ってて、おそらく僕より年上のような雰囲気だった。
とても綺麗な人だ。
彼女の髪が揺れる度にとてもいい匂いがした。
俺は緊張のあまりに用もないのにいじっていた携帯を落としてしまった。
よりにもよって彼女の足元に。
勝手に取るわけにもいかず、
しかし声をかけようにもうまく喋れそうになかった。
どうしょうかと悩んでいたら、
『落ちましたよ。』
って笑って拾ってくれた。
『あ・ああっ…ありがとうございます。』
って挙動不審になってしまったけれど、
彼女はまた優しく笑ってくれた。
それからすぐ電車は停車しその駅に彼女は降りていった。
次の日また彼女は乗ってきた。
昨日と同じように俺はカバンをどけた。
それを見て彼女はまた優しく微笑んで今度は軽く会釈をしてし隣に座った。
そして、もちろん何もないまま彼女は駅におりて行った。
次の日も次の日も僕はカバンをどけて同じように彼女は隣に座った。
電車とは不思議な空間だ。
あんなに狭い空間に顔馴染みになっても挨拶もしなければ、
もちろん目を合わす事さえあまりない。
そうなれば話し掛けるなんて有り得ない。
それぞれがバリアを張っているような感じだ。
そして大きな揺れと大きな電車の走る音があって
かき消されるはずのか細い声さえも浮き彫りになるような敏感な空気感が存在する。
もちろん俺も例外ではなく、
彼女に話しかけてみたいけどそんな空気ではないこの場でそんな勇気はない。
彼女の事を知って親しくなりたいけれど、
やっぱりそんな事できないという迷宮のような自問自答がまた余計に
切ない気持ちを生み、
いつのまにか彼女を想うたび胸を軋ませるようになった。
そしてある日…。
俺は覚悟を決めた。
彼女に話しかけようと。
次の日同じように彼女は乗ってきた。
そして僕の隣に座った。
声が震えないように何度か深呼吸をして、
いよいよ彼女に話しかけようとした瞬間、
隣の車両から一人のおばあちゃんがやってきた。
荷物を抱え、腰の曲がったばあちゃんがずっと立っているのがしんどそうだった。
そのことに誰も気付いてないようだった。
俺は仕方なくばあちゃんに
『こっち空いとるよ。座っときんちゃい。』と席を譲った。
その後、電車に揺られながら俺は冷静になった。
話しかけてたって嫌がられたら最悪じゃないか、
むしろ電車の中で話しかけてくるなんて変なヤツだと思われそうだ。
など冷静になればなるほど、
俺の覚悟が逆に恥ずかしく思えた。
深くため息をついて明日から次の車両にでも乗ろうかなんて考えていたら、
電車は彼女が降りる駅に停車した。
彼女はドアに向かい降りていった。
俺はその空いた席に座ろうと視線を席に向けると携帯電話が落ちていた。
間違いなく彼女の物だ。
俺はとっさに携帯をとり、電車から降りて彼女を探した。
降りた人たちはもう誰もホームにはいない。
おそらく階段を上りを改札口をもう通ったたんだろう。
俺も彼女を追いかけて改札口に向かう階段にむかった。
すると何故かその階段に彼女は座っていた。
俺は彼女に
『これ落としましたよ。』
と携帯を渡した。
…でも彼女はいつものように優しく微笑んでくれなかった。
『ありがとう』すらないまま真剣な顔をしてこっちを見ていた。
やっぱり気持ち悪がられていたのかと胸が張り裂けそうなくらい痛くなった。
早く彼女の前から消えたくなって、
『渡しましたので、それじゃあ…。』
と去ろうとした。
その瞬間、
『わざとなんです。』
静かなホームに彼女の少しかすれた声が響いた。
『え?』
俺は意味がわからず聞き返した。
『わざと席に携帯置いていったの。』
『えっなんで?』
『そしたらあなた必ず私の携帯に気付くでしょ?そしたら追いかけてくるかなって』
『もしかして俺が携帯持って追いかけてくるのを待ってたの?』
『うん。』
俺の体中が熱くなっていった。
まるで感情が溢れてるような感じだった。
それはさっきまで抱いていたもやもやした気持ちが一気に消え去り、
そしてこの時、抑えていた彼女への想いが爆発した。
『俺、ずっと話してみたいって思ってて、そしたらいつのまにかあなたの事しか考えれなくなって…。
あの…俺、あなたが好きです!!』
俺は彼女に思いが伝わってほしくてすごく必死だった。
ゆっくり彼女は俺の側に来て
『私もです。』
といつものように微笑んでくれた。
それから俺たちは付き合うようになり、
一人暮らしをしている彼女の家に通うようになった。
俺たちは深く愛するようになり
俺は何度も彼女を抱いた。
彼女はすごく照れやで電気を真っ暗にする事をいつも俺に言ってる。
でも、
その暗闇の中が余計に彼女の曲線のしなやかさを指先で敏感に感じた。
彼女の感じる声も、そのしぐさも終わった後の甘え方も全てが愛しくてたまらなかった。
朝起きるといつも朝食と弁当を作ってくれて
朝ご飯を食べる習慣のなく、野菜をあまり食べない俺の体を心配してくれてる。
そして、一緒に電車に乗り二人であの席に座っている。
今は肩を寄せ合いながら。
っていう夢を見たんだ。
俺は毎朝電車で通っている。
電車で通勤や通学をしている方はご存知だろうが、
電車に同じ時間で同じ車両に乗るようになると、
だいたい同じ顔ぶれと一緒になる。
中には面白い人や癖のある人がいたり、
もちろん女子高生や女子大生もいるし、
あとその日だけ乗ってくる人もいたりと人間観察が好きな俺は毎朝けっこう楽しんでた。
この朝の時間帯は乗る電車に乗客は少なく座席もかなり開いてて、
一番気に入っている席に毎朝座っていた。
座席はドアからすぐ左手の対面式の二人席。
いつものように俺はJackJohnson聴きながら窓の外をみたり人間観察したりしてた。
そのうちいつものようにの次の駅に止まった。
人が流れるように乗り込んで来る。
発車の合図が鳴ってドアが閉まりかけた瞬間、
一人の女の人が乗り込んできた。
スーツを着ているのでOLだろう。
はぁはぁと息を切らしたままその人は空いてる席を探していた。
とっさに俺は隣に置いていたカバンをどけた。
それをみたその人は微笑みながら
『ありがとうございます。』
と言って俺の隣に座った。
今日初めてみた女の人だった。
色が白く、髪は長く少しだけ茶色が入ってて、おそらく僕より年上のような雰囲気だった。
とても綺麗な人だ。
彼女の髪が揺れる度にとてもいい匂いがした。
俺は緊張のあまりに用もないのにいじっていた携帯を落としてしまった。
よりにもよって彼女の足元に。
勝手に取るわけにもいかず、
しかし声をかけようにもうまく喋れそうになかった。
どうしょうかと悩んでいたら、
『落ちましたよ。』
って笑って拾ってくれた。
『あ・ああっ…ありがとうございます。』
って挙動不審になってしまったけれど、
彼女はまた優しく笑ってくれた。
それからすぐ電車は停車しその駅に彼女は降りていった。
次の日また彼女は乗ってきた。
昨日と同じように俺はカバンをどけた。
それを見て彼女はまた優しく微笑んで今度は軽く会釈をしてし隣に座った。
そして、もちろん何もないまま彼女は駅におりて行った。
次の日も次の日も僕はカバンをどけて同じように彼女は隣に座った。
電車とは不思議な空間だ。
あんなに狭い空間に顔馴染みになっても挨拶もしなければ、
もちろん目を合わす事さえあまりない。
そうなれば話し掛けるなんて有り得ない。
それぞれがバリアを張っているような感じだ。
そして大きな揺れと大きな電車の走る音があって
かき消されるはずのか細い声さえも浮き彫りになるような敏感な空気感が存在する。
もちろん俺も例外ではなく、
彼女に話しかけてみたいけどそんな空気ではないこの場でそんな勇気はない。
彼女の事を知って親しくなりたいけれど、
やっぱりそんな事できないという迷宮のような自問自答がまた余計に
切ない気持ちを生み、
いつのまにか彼女を想うたび胸を軋ませるようになった。
そしてある日…。
俺は覚悟を決めた。
彼女に話しかけようと。
次の日同じように彼女は乗ってきた。
そして僕の隣に座った。
声が震えないように何度か深呼吸をして、
いよいよ彼女に話しかけようとした瞬間、
隣の車両から一人のおばあちゃんがやってきた。
荷物を抱え、腰の曲がったばあちゃんがずっと立っているのがしんどそうだった。
そのことに誰も気付いてないようだった。
俺は仕方なくばあちゃんに
『こっち空いとるよ。座っときんちゃい。』と席を譲った。
その後、電車に揺られながら俺は冷静になった。
話しかけてたって嫌がられたら最悪じゃないか、
むしろ電車の中で話しかけてくるなんて変なヤツだと思われそうだ。
など冷静になればなるほど、
俺の覚悟が逆に恥ずかしく思えた。
深くため息をついて明日から次の車両にでも乗ろうかなんて考えていたら、
電車は彼女が降りる駅に停車した。
彼女はドアに向かい降りていった。
俺はその空いた席に座ろうと視線を席に向けると携帯電話が落ちていた。
間違いなく彼女の物だ。
俺はとっさに携帯をとり、電車から降りて彼女を探した。
降りた人たちはもう誰もホームにはいない。
おそらく階段を上りを改札口をもう通ったたんだろう。
俺も彼女を追いかけて改札口に向かう階段にむかった。
すると何故かその階段に彼女は座っていた。
俺は彼女に
『これ落としましたよ。』
と携帯を渡した。
…でも彼女はいつものように優しく微笑んでくれなかった。
『ありがとう』すらないまま真剣な顔をしてこっちを見ていた。
やっぱり気持ち悪がられていたのかと胸が張り裂けそうなくらい痛くなった。
早く彼女の前から消えたくなって、
『渡しましたので、それじゃあ…。』
と去ろうとした。
その瞬間、
『わざとなんです。』
静かなホームに彼女の少しかすれた声が響いた。
『え?』
俺は意味がわからず聞き返した。
『わざと席に携帯置いていったの。』
『えっなんで?』
『そしたらあなた必ず私の携帯に気付くでしょ?そしたら追いかけてくるかなって』
『もしかして俺が携帯持って追いかけてくるのを待ってたの?』
『うん。』
俺の体中が熱くなっていった。
まるで感情が溢れてるような感じだった。
それはさっきまで抱いていたもやもやした気持ちが一気に消え去り、
そしてこの時、抑えていた彼女への想いが爆発した。
『俺、ずっと話してみたいって思ってて、そしたらいつのまにかあなたの事しか考えれなくなって…。
あの…俺、あなたが好きです!!』
俺は彼女に思いが伝わってほしくてすごく必死だった。
ゆっくり彼女は俺の側に来て
『私もです。』
といつものように微笑んでくれた。
それから俺たちは付き合うようになり、
一人暮らしをしている彼女の家に通うようになった。
俺たちは深く愛するようになり
俺は何度も彼女を抱いた。
彼女はすごく照れやで電気を真っ暗にする事をいつも俺に言ってる。
でも、
その暗闇の中が余計に彼女の曲線のしなやかさを指先で敏感に感じた。
彼女の感じる声も、そのしぐさも終わった後の甘え方も全てが愛しくてたまらなかった。
朝起きるといつも朝食と弁当を作ってくれて
朝ご飯を食べる習慣のなく、野菜をあまり食べない俺の体を心配してくれてる。
そして、一緒に電車に乗り二人であの席に座っている。
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